こんにちは、1年で問い合わせ数を15倍に増やした小さな会社の広報かりんです♡
みなさんは「ライフタイムバリュー」ってご存じですか?
- 集客にかけられるコストがいくらなのかイマイチわかってない…
- 利益を増やしたいけど、どうしたらいいのか分からない…
そんな経営者さん・広報さんには是非知っていただきたいところ♡
今回はライフタイムバリューについて、小さな会社さん向けにわかりやすく解説していきます!
ライフタイムバリューは、訳すと顧客生涯価値のこと。
一人のお客様が、生涯にわたってどれだけ利益を生み出してくれるかを意味します。
まだ少し分かりにくいかもしれませんね。
例えばアイスクリーム屋さんで考えてみましょう。
地元密着のお店で、1回のお会計の平均額は300円だったとします。
1回の平均が300円=平均客単価と言います。
1回の会計額は低くとも、地元で愛されているお店で、子供の頃から大人になるまでずっと通ってくれるお客様が多いお店だったとしたらどうでしょうか。
アイスクリーム屋さんに来るお客さんは、平均して300円のアイスクリームを毎月1回、10年間買いに来てくれたとします。
平均購買単価×平均購買頻度×平均継続期間=ライフタイムバリュー
300円×12か月×10年間=36,000円
つまり36,000円がアイスクリーム屋さんのライフタイムバリューとなります。
ちなみに、ライフタイムバリューはLTVとも表記します♡
ライフタイムバリューを知ることで、新規顧客を獲得する際にかけられるお金が分かるようになります。
例えば10万円の広告費を使って集客をするとしましょう。
うちの商品は値段が安いから、10万円も広告費を使うなんて、ちょっと勇気が…と思う方もいるかもしれませんね。
先ほどのアイスクリーム屋さんなら、1回の会計は300円。
10万円分の広告費を出すには、334個ものアイスを売らなければなりません。
ですが、LTVで考えてみると2.7人。
新しく来てくれるようになったお客様が3人いれば、売上が見込めるようになります。
原価があるのでもちろん3人だけではまだ足りませんが…。
ですが先ほどの「商品の値段が安いから広告費にお金を使えない…」という想いは少し減ったのではないでしょうか。
ライフタイムバリューを把握することで、利益を増やすヒントに繋がります。
売上を増やすと考えたときに、経営者さんの中には「客単価を増やす」だけの選択肢しか思い浮かばない方もいらっしゃるかもしれません。
そして単純に値上げをして、顧客離れに…。
という話も耳にします。
ですが、先ほど解説したLTVの計算式を思い出してみてください。
ライフタイムバリュー=平均購買単価×平均購買頻度×平均継続期間
それぞれの単位が増えれば、当然LTVも伸びます。
- 平均購買単価顧客一人当たりの購入額を増やす
- 平均購買頻度購買してくれる頻度を高める
- 平均継続期間末永くお店に通ってもらう
ひとつひとつの項目で考えてみれば、利益アップのための施策も色々とイメージがわいてくるのではないでしょうか♡
ここからはそれぞれの項目を伸ばすヒントをご紹介させていただきます。
全部をやる!というのではなく、まずはLTVの計算を行った上で、自社にあう策を考えてみてくださいね♡
平均購買単価を増やす…つまり顧客一人当たりの購入額を増やすと聞くと、まず思い浮かぶのは商品そのものの値上げかもしれません。
ですがそれ以外にも色々な策がありますよ♡
- 商品そのものの価格を上げる
- 購入してもらう点数を増やす(まとめ買いや関連商品)
- より高単価の商品を購入してもらう
色々なものの値段が上昇している昨今。
LTVを伸ばす…というだけでなく、企業として今後も経営を続けていくためにも値上げが必要な会社さんもいらっしゃることかと思います。
ただ、お客様側が「えっ、こんなに値上げしたの?ならもう行かない…」となってしまっては元も子もありません。
私もよく行っていたカフェが15%も値上げしてしまい、あまり行くことがなくなりました…。
でも同じように値上げしても、変わらず通っているお店もあります。
皆さんも思い当たる例はあるのではないでしょうか?その違いは何でしょう。
それはとても単純に、価格が高くなったとしてもお客様にとってその分の魅力がある商品だから。
言葉で言うのは簡単ですが、実践するのは大変なこと。
値上げを行う際は下記のポイントを忘れずに考えてみてくださいね♡
- 価格を上げる理由を明確に伝える
- 値上げ後の価格に見合った品質・サービスを提供していることを伝える
- お客様からの声を真摯に受け止める
他にも競合と比較して、自社が選ばれている理由をより磨くことも大切です。
私が値上げ後カフェに足が遠のいた理由は「それなら別のカフェでいいや」と思ってしまったから。
居心地や味は普通、むしろ立地は少し遠いカフェ。ただ値段が他のお店より安くて通っていたんです。
他のカフェと変わらない値段になってしまったなら、私の中ではわざわざそこに行く魅力は感じませんでした。
他のカフェや、もっと言えばお家でお高めのコーヒー豆を楽しむのでいいかな…。
反対に、同じ15%値上げしたけれど通い続けているネイルサロンも。
そのお店の店長さんは、「こんなネイルにしたくって」と写真を見せれば、必ず期待以上の出来に仕上げてくださいます。
値段が上がっても、そのお店に行くだけの価値があります。
扱っている商材にもよりますが、まずは品揃えを増やす、セット商品を作成する…等が有効です。
- まとめ買いセットの商品を販売する
- 一緒に使うことの多い商品をセット販売する
品揃えは増やしすぎると従業員側の教育に手間がかかってしまったり、お客様側の迷う時間が増え失注に…というデメリットが発生することも。
セット商品の作成も、お客様が購入するタイミングや使用シーンとずれてしまっていたら思ったほどの効果は出ないでしょう。
Amazonで「他の人はこの商品も購入しています」と紹介されたものをついつい併せ買いしてしまった経験はありませんか?
なんでもセット売りにすれば良いわけではなく、必ず「確かにこれも欲しいなぁ」と思ったからこそ購入しているはず。
リサーチはやっぱり大切!
ちなみに、関連商品を購入してもらう手法をクロスセルと言います。
より高単価の商品を購入してもらうことを、アップセルと言います。
アップセルにはいくつも手段がありますが、その中でも初心者の方にも着手しやすいのが比較表の作成。
- あなたの会社の商品に、価格ラインナップはいくつありますか?
- 複数の価格帯の商品があるなら、比較表はありますか?
- その比較表は、お客様に向けて情報発信していますか?
上から順番に課題を解決していきましょう。
価格帯が一つしかないのなら、あと二つ商品開発を行ってみてください。
価格帯は、まずは下記のように設定します。
- 現在の商品より少し安い商品
- 現在の商品
- 現在の商品より少し高い商品
どれだけ頑張り屋さんでも、追加で投入する商品は、3つ以上はあまりおすすめできません。
- 人は選択肢が多すぎると、買わない
- 3つの選択肢があれば、人は真ん中のものを選ぶ
一番売りたい商品を真ん中に据え置いた比較表を作ります。
デザイン知識が…という方も、最近では無料で簡単に作れるツールやテンプレートがたくさん出ているので、自社の商品や使い方に合ったものを探してみてくださいね♡
せっかく作っても、お客様がその存在に気が付かなければないのと同じです。
比較表まで作り終わったら、あとはもうそれをお客様の目につく場所に掲示するだけ!
実際の店舗がある会社さんなら、商品の近くに。
ECサイトなどWEB上で完結する商材なら、商品ページに。
是非試してみてくださいね。
購買頻度を増やすためには、お客様から「忘れられない」「思い出してもらう」つまり接点を増やすことが近道です。
何かと忙しい現代人。よほど好きなものでない限り、私たちは自分から積極的にひとつのお店の情報を追いかけたりはしません。
よっぽど好きな芸能人やお店でもない限り、自分からブログやWEBサイトの最新情報を毎日チェックして…なんてしませんよね。
ですが、TwitterやLINE等のツールで自然と情報が流れてきたときに「おっ、行ってみようかな」と思った機会はあるのではないでしょうか?
既にSNSやメルマガをやっているなら、是非その中で情報発信をしてみましょう。
- クーポンを配布する
- 季節限定・期間限定商品を投入する
- お客様にとってメリットのある情報を教える
他にも、「こんな使い方もあるよ」「こうなったら交換時ですよ」と伝えることも有効です。
「お吸い物のもと」をご存じですか?
私はお味噌汁等の汁物を飲む機会は少ないので、一度買ったお吸い物のもとをずっと余らせてしまっていました。
当然買う頻度はとても少なかったのですが、ある時茶碗蒸しに使えるレシピを知りました。
簡単に作れますし、茶碗蒸しは大好き。
途端に買う頻度が増えました。
自分では分かっていても、お客様目線ではそれが当たり前ではない場合が多いです。
こちらも先ほど同様、お客様との接点を増やしコミュニケーションすることが大切です。
先ほどの「思い出してもらう」もそうですが、何より顧客満足度を上げるために。
契約をするまでは毎日のように連絡をしてくるのに、契約した途端がくんと連絡頻度が落ちる営業さん…よくいますよね。
実は新規顧客の獲得より、リピート顧客獲得の方が5倍コストが低いそうです。
そう聞くと、俄然今すでに商品を購入してくださったことのあるお客様へのアプローチに熱が入ることかと思います。
まずはThanksレターでのアプローチを実践してみましょう。
そしてサブスクや定期購入システムなど、継続して商品を購入する際のハードルを下げることも大切です。
ひとつひとつの項目を調べるのは大変な作業ですが、ライフタイムバリューを把握することで今後の経営に役立ちます。
「今まで考えたこともなかった…」という方は、是非すぐに取り組んでみてくださいね♡